医療用帽子

 ウィッグ試着も歯科医院への予約も取れて、着々とは言えないけど抗がん剤治療前の準備は少しずつできていた。

脱毛はある日突然やってくる。でも、一気にくるわけじゃない。

 ウィッグは髪の毛がどれくらいになったらかぶる?脱毛中はかぶっていい?

抜けきってしまうまでどうしたらいい?

脱毛が始まったら、始終抜けるということだ。ウィッグは脱毛がある程度落ち着くまでかぶらずにいた。それまでは帽子でいこうと決めた。

帽子を用意しないといけない。医療用帽子はあるのか?

 医療用の物は今まで知らないでいたけど沢山あることがわかった。それだけ病気の人が多いということなんだろうね。

 病院でみた医療用帽子は、おしゃれとはかけ離れた感じがあった。

病気だから、おしゃれでなくていいでしょう。と思うかもしれないけど・・・

違うんだよね~病気に見える人にはなりたくなかったし、脱毛すると言われて

何でもいいということにはならなかった。

 抗がん剤治療が始まると、しばらく(2~3週間)すると脱毛が始まり白血球が減少し免疫力が低下する。それまでに準備しておきたい物が色々あった。

 

 医療用帽子のサイトを沢山見て悩んで悩んで最終的に決めたのは、肌が弱いからオーガニックの物を選んだ。カジュアルボックス医療用帽子に決めた。

 起きているとき、寝ているとき、外出するときと同時に何枚か色違いで注文した。直ぐに届いた。薄手でとても柔らかく気持ちの良い素材で、すっぽりとかぶれた。

同じ帽子をまだ欲しいと思った。